材取り

工房

木材は工房内のロフト(図中の破線部)にストックしています。
すでに乾燥した材料で、それぞれの樹種、厚みなどに種類分けしてあります。
ここから製作に使う材料を選んでいきます。
工房

まずは端を切り落とします。
この部分は乾燥によるワレが生じていることが多いので、ワレがなくなるまで切り落とします。また、砂を含んでいる場合もあり、砂が残っていると刃物を痛める原因にもなります。
工房

 
一枚の板でも木目によって性質が違うので、適材適所で木取る部分を選びます。
工房

木取る部分を選んだら、帯のこ盤(1)で切り分けます。
大きさは、仕上がりの寸法よりもすこし大きめです。
この機械は太い帯状ののこぎり刃が回転していて、厚みのある材木も切れますが、ものすごく恐ろしい音がします。
工房

切り分けた材料を均等に空気に触れさせるよう積み上げて置きます。
これは時間をかけて、加工環境(湿度、温度など)になじませるとともに、反ったりゆがんだりする木材特有のクセを出し切って、材料を落ち着かせるためです。
これを行うことで、完成後の反りやワレなどが発生するリスクを下げることができます。
この工程をシーズニングといいます。通常1、2週間ほどの期間を設けています。

この材取り作業は非常に重要です。
この段階で、完成した時の木目の見え方が決まり、仕上がりの印象に大きく影響します。
いかにロスを少なく、各所に見合った部材を取ることができるか、頭を悩ますところでもあります。