手加工
写真は、角のみ盤で開けたホゾ穴を整えているところです。
のみの大きさ、形はさまざまあり、用途によって使い分けます。
加工を終えた部材を布などで水拭きします。
これを水引きといいます。
ここまでの加工でついた細かい傷などが水分で膨らみます。
水引きを終えた部材を鉋で仕上げていきます。
切れ味鋭く刃物を研いでいることはもちろんですが、湿度で変化する鉋の台の調整も同等に重要です。
単純な仕組みですがとても奥が深い道具です。
全ての手に触れる角をトリマーや鉋で面取りします。
面取りの大きさや形によって完成した家具の印象も違ってくるので、良く考えて加工します。
面取りまで済むと、加工のほとんどは終わりです。そしてこれから組み立てて行くわけですが、その後の塗装のためにサンディングで木地の最終調整をします。サンディングは先程の水引きをはさみながら徐々にペーパーの番手を細かくしていきます。水引きを挟むことで、部材表面をけば立たせ、作業の効率を高めます。また、家具を納品したあと、湿気によって生じる表面のざらつきなどを抑えることができます。
ほとんどの場合、組み立てる前に部材の状態のままサンディングします。その方が取り回ししやすく、隅の方など細かいところは、組み立ててからでは作業しにくいことが多いためです。逆に組み立ててから面取りしたり、組み立ててから面をそろえる場合などはこの通りではありません。工程を良く考え作業を進めます。
組み立てる順番を良く考え、数回に分けて組立てます。
ホゾとホゾ穴にボンドを塗り、クランプで締め付け固定します。
歪みの無いように直角や平行を良く確認し、調整します。
ボンドが乾くまで、そのままの状態で安静にしておきます。
手加工は機械加工では補えない細かな作業を可能にするとともに、
木目に沿った切削や手ざわりの最終チェック、微妙な加減など、重要な役割を果たします。